介護過程とは

2015年09月17日

介護過程.com

『 その人が、その人らしい生きていける(生活できる)よう支援していくプロセス 』


介護過程とは「専門的かつ科学的な方法によって介護上の問題を明確にし、解決するための方法を計画し、実施・評価するための一連の思考過程」1)といわれています。つまりは、利用者の生活を良くするためには、なくてはならない思考過程なのです。

その流れとしては、①情報収集・分析・生活上の課題の明確化、②介護計画の作成、③実践・実施、④評価というように大きく4つに分けられます。

①~④のプロセスの表現(表記)は、専門書等により若干の差異はありますが、ほぼ全ての専門書において同意語で表現されているといっても過言ではありません。
なぜ、そのような差異が生じてしまうのかというと、「介護過程」自体がまだまだ新しい思考方法であり、その考え方について、さまざまな見解があるからです。

つまり、「介護過程は、これだ!」といえるような方法論として、まだ確立できていないのです。


 専門書では、仮説検証法であったり、問題解決過程の応用として紹介される介護過程ですが、問題解決過程を看護場面で応用したものに「看護過程」があります。また、医師の「診断・治療過程」や「ケアマネジメント過程」も問題解決過程の応用といえます。さらに広義でいうと、洋服の仕立てをする際や住宅設計などの場面でもこの応用した思考過程を用いています。

また、その思考過程は専門職が専門知識と技術を活用する場面だけに留まらず、好きな人をデートに誘う場面や料理の場面(何をどう作るか)、旅行の場面(どこにどのように行くか)など、同様の思考過程はさまざまな場面で用いられており、すでに無意識的に使っている思考過程といっても過言ではありません。


ですから、『 介護過程 = 難しい 』と思い込むのではなく、無意識的に使っている身近な思考過程の応用だと考えてください。


詳しくは → 介護過程.com(http://www.kaigokatei.com/


引用文献
1)介護福祉用語研究会編:必携介護福祉用語の解説,建帛社,1995,

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難しいと思われがちな介護過程をわかりやすく解説します!